刻印機は初日に必死に薄い紙を印字しようとしていた黄色の刻印機。
私はその刻印機に向かい、チケットを綺麗に差し込み印字した。
謎が解けた瞬間だった。
ユーロスターでは、2等席で向かいの4人の席だ。かなり綺麗だったがこれで2等との事。2等のほうが1等にくらべると断然安く、かなり快適だった。
快適な中私はノートに様々な出来事を書き記していた。まだ2日目なのに書く事が山程あり2時間程度では書けそうにないぐらいだった。写真を見返してはついつい笑顔になり、私はこの移動の時間が自分の旅をおさらいしている時間だった。
フィレンツェに到着したのは16時だった。
フィレンツェでは先輩に紹介していただいた方を尋ねる予定だったため、その方が経営しているお店へと向かった。
駅から歩いてすぐというのはわかっていたがなんの下調べもしていなかった。
30分ぐらい迷いに迷って気づいたら目の前にそのお店が偶然にもでてきた。私は迷って偶然見つけるという事がこの旅の中で何度もあった気がする。その分歩いていたという事なのかもしれない。その店を目の前にし、緊張と喜びがでてきた。無事に辿り着く事ができ、自分がすこしづつ一人で場所を探す事に慣れていたからだ。
しかし、お店は昼休みの時間のため誰もいなかった。
私は夕方からのオープンに伺おうと思い、一度ホテルを探す事にした。当初YHに泊まる予定だったがフィレンツェのYHはとても遠くにあり、中央から20分は離れている場所だったため、その他に安いドミトリーはないかと探すと、駅の近くにアルキロッシという安いドミトリーがある事を知った。私はここに行く事に決めた。
しかし、駅の近くで安いという好条件だと空いてないのではないかと不安がよぎった。とりあえず行って駄目だったら他を探そう、そんな気持ちでホテルへと向かった。
細い路地を入っていった場所にアルキロッシはあり、フロントで「ドミトリー1人空いてますか?」と尋ねると、「OK、プライベートシャワーが付いて3人の部屋があるよ」私はその部屋に泊まる事にした。
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