橋一つにしても全てが新鮮だった。巨大な彫刻ではないが橋の上に等間隔で建てられている像。
何色かと言われても表現するのが難しい川の色。川に関しては決して綺麗ではなく、日本で見る川とまた違っていた。
町を目的もなく歩いているとおもしろい看板を見つけた。
私のDJ名と綴りも一緒だ。ついつい写真を撮ってしまった。この看板はどうやら美容室のようだ。どうでもいいような事で少しテンションが上がり、そのまま道を歩き続けていると今度はケーキ屋の前で小さな子供がショーウィンドウ越しにケーキをずっと眺めている。映画で見るようなワンシーンだ。その子はお母さんと一緒だったがケーキを食べたくて仕方なさそうだった。その仕草を見ているとこっちまで幸せな気分になれた。
次に肉屋らしきものが目についた。
日本の肉屋のようにショーケースに入れるのとはまた違いここでは上から肉がつり下げられていて、お客さんはそれを自分が必要なだけ注文するとそれを切ってお客さんに渡す。日本と似ている部分もあるが、このディスプレイ方法は斬新かつシンプルだった。この野暮ったさが好きだった。
日本は衛生面等すごく細かい。確かにそれはとても重要な事だとは認識しているがこの国ではそこまで気を張っていない別の良さも感じ取る事ができた。
私は町を歩き回ったあとYHへ戻る事にした。
OTTAVIANOのYH周辺は何もなくあるのはバールぐらいだった。私はバールで晩飯を済ませようと思い、昼にお邪魔したバールへと向かった。
昼間いたおじさんはいなくサッカー選手のルーニー似の兄ちゃんが店番をしていた。私はパニーニとビールを頼もうと思い、パニーニはプロシュートが入ってるのを選び、ビールはコロナを頼もうと考えていた。しかしイタリアに来てコロナばかり頼んでいたのでイタリアでメキシコビールを飲み続けてもと思い別のものを頼む事にした。
「コロナ、ハイネケンは飲んだ事があるからその他におすすめのビールを教えてくれ」
そういうと彼は「CHERES」のSTRONG ALEというビールを出して来た。
私はそのビールを飲んだ事がなかったため、そのビールを飲む事にした。
少し癖のあるビールだがおいしくいただいた。
お店には私しかいなく、彼は私に話しかけてきた。
「どこから来たの?」
「日本だよ」
そう言うと彼は私に興味を持ってくれたらしくいろんな話をしてきた。
彼は自分の酒を持って私の席に来て気づいたら一緒に飲んでいた。
彼の名前は「ブレリム」
年齢は26歳、私の一つ下でギリシャの近く出身。ブレリムは大学生で日本の文化を学んでいて、日本が大好きだった。
彼は日本と言えば有名なのはマンガだと言ってた。私はマンガ通のためこれまた話は盛り上がった。ナルト・ワンピース・ドラゴンボール・レジェンド オブ ケン、これは北斗の拳の事らしい。
互いに始めて会った異国の人間であるにも関わらず会話をかわすたびに仲良くなり、私は彼にローマのおもしろいところを教えてくれないかと尋ねた。
しかし尋ねたもののそのときノートを持っておらず、ブレリムは紙ナプキンにいろいろ書き始めた。しかしそれには書きづらそうで私もいまいちわからなかった。そのため私は一度部屋に戻り、ノートを取りに部屋へと戻った。
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