2010年4月15日木曜日

オレンジ #22

この日はあいにくの雨だった。
前日、明日のためにとっておこう考えていたドゥオーモへまず向かった。
ドゥオーモの内部はやはり神秘的で言葉で表すのが難しい空間だった。
ドゥオーモは1296年に着工され175年の歳月をかけて完成し、典型的なイタリア・ゴシック様式を取り入れた建物だ。
天井のステンドグラスから光が差し込み、息を飲む美しさを放っていた。
私はヨーロッパへ来てこのステンドグラスの美しさに何度も魅了されていた。
このドゥオーモは町の中心になり目印にもなる。そして何よりも外観の美しさと迫力に目を奪われる。
その後、私は昨夜ナオさんが話していたお店へと向かった。
フィレンツェでもっとも古くからあるBARで1700年代から続いているお店だそうだ。
「GiLLi」というお店だ。「そこで一杯の赤ワインを飲んで見ろ。ワインへの価値観が変わる一杯になるかもしれないぞ。」
私はそう言われ、一杯のワインを目指しGiLLiへと向かった。昨夜行ったメリーゴーランドのあるPIAZZA DELLA REPUBBLICA広場だ。
ドゥオーモから歩いてすぐ到着した。外観はお菓子屋のようだ。
とりあえず中に入ってみる事に。
中に入るとスタッフは全員スーツを着ている。
今まで入ったとことは違い格式の高いBARのようだ。
私は昨夜一つだけイタリア語を習っていた。「一杯の赤ワインをください。」という言葉だ。
さっそくスタッフを呼びその言葉を言ってみた。
「ウン ビッケーソ ディ ビーノ ロッソ ベルガボローレ」
「・・・・。」
「ウン ビッケーソ ディ ビーノ ロッソ ベルガボローレ」
「・・・・。」
「ワイン。ロッソ」
「OK。」
どうやら私のイタリア語は通じていなかったようだ。
発音が悪いのか私が書き間違えたのか。無事赤ワインは出て来た。結果的に良しとしよう。
かっこ良く注文しようと思ったがそんなに甘くはなかった。
さっそく飲んで見ると、日本で頼む赤ワインのグラスとは違いとてもフルーティーで飲みやすくジュースのようだ。そして体の内側から熱くなるのを感じてくる。
私は地元民的な楽しみ方をしているのに嬉しさがこみ上げてきた。
その後、ワインでいい気分になりつつ、次にフィレンツェ最古の橋ポンテ・ベッキオへと向かった。

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