2010年2月21日日曜日

オレンジ #5

ホテルのアテンドまで行くと眼鏡の少しずれた如何にもハリーポッターにでてきそうなおじさんが「タナカ?」と話かけてきた。私はよくわかったなと思ったのと同時に私が到着したのが遅かったのだなと感じた。チェックインを済ませ、フロントにあったローマのフリーマップをもらい部屋へと向かった。部屋はとてもボロく、かなり寒かった。シャワー、トイレがついているだけでも良いのかもしれないが。私はビールを飲みながら先程もらったマップにいろんな所を書き込みだした。
途中シャワーを浴びたが風呂ではあまり熱いお湯が出ず、冷えきっていた体を暖める事はできなかった。それに加えドライヤーもなく無駄に長い髪の毛は体温を奪う一方だった。
シャワーを浴び再びマップの前に向かい書き出した。
移動の疲れのせいか時差のせいかすこしづつ眠くなってきた。テルミニ駅周辺を夜行動するのには不安があったため、朝早起きして次の日の宿を探そうと考えた。そして私の旅の初日は終了した。
夜中の4時前に寒くて目が覚めた。あまりの寒さにダウンを着て寝る事にした。しかし、ダウンを着ても寒い。なぜなら日本のようにボリュームのある布団ではなくシーツを一枚体に被せるだけのような布団だ。それに加え天井が高いのも寒い要因の一つだろう。暖房はあるが全くきいていない。結局私は6時に完全に目が覚めてしまった。
朝食でも食べようと思い、1Fの朝食の場所へ行くとまだ開いていなかった。7時半からのようだ。
私は昨夜、今日泊まるホテルを考えていた。一番近くて便利の良いYMCAへ泊まろうと考えていた。そのため少しでも早く荷物を預けたかった。しかしこの時間では動く事もできず、一度部屋に戻り朝食の時間を待った。
ホテルの作りはとても古いが全てがアンティークのようで見ているだけで楽しかった。一つ一つが日本のホテルとは違った。
時間になりBREAKFAST ROOMへ向かうと私より先に2組が朝食を食べていた。スタッフは誰もいなかった。私が空いている席に座り、パンとラスカルを食べていると60代ぐらいのおばちゃんがはっきりとはわからなかったが「コーヒー?エスプレッソ?カプチーノ?」と言ったような事を聞いてきたので私はコーヒーと答えた。その後おばちゃんはコーヒーらしきものと牛乳の2つのコップを持ってきた。私はとりあえず混ぜてみる事にした。
多分こういう事だろうと思いおばちゃんに尋ねるとカプチーノにしなさいと言われた。
そのカプチーノはなんだか薄い気もしたが私はそのカプチーノを飲み続けた。

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