コロッセオへ向かう途中にもう一つ行きたい場所があった。サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂だ。この教会のエピソードで356年、「今晩雪が降った地に教会を建てよ」との聖母のお告げを夢に聞いた当時の教皇リベリウスは、真夏の雪の奇跡があった場所にこの聖堂を建てたそうだ。今でも毎年8月5日には「真夏の雪」が再現されているそうだ。すごくドラマチックで夢のような話だ。
ホテルからしばらく歩くと広場についた。その広場こそサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の前にある広場だった。
サンタ・マリア・マッジョーレはとてつもなく美しく、一つ一つの作りが精巧で当時この建物を建てている時の人々の思いが伝わってくるようだった。初めての感覚だった。この美しさをどのように表現していいかはわからないが、これが私がイタリアで初めてみた歴史的建築物だった。実は私は夢中になり大聖堂の後ろ側を見て感動していた。途中で気づき、その後表側を見て、これが本物だなと再確認した。
その後、私はコロッセオへと向かった。昨夜ホテルでフリーマップをもらっていたためその地図をたよりに歩き続けた。なるべく大きい道路を目印にして進んで行く事にした。
しばらく歩き、少し疲れたためすぐ近くにあった公園に座りタバコ休憩をしていた。
すると一人の黒人のおじさんが近づいてきて話しかけて来た。「タバコくれ」私は強い口調で「NO」と言った。するとそのおじさんはすぐ私の側から離れて行った。
私は休憩をし、再び歩き始めた。ある遺跡が目につき近いなと感じ始めた。すると目の前に白くぼやけた特徴のある形が見えてきた。
コロッセオだ。
私は気持ちが高鳴り疲れを感じさせない早歩きになっていた。さすがに大型パックを背負ったままだったため走る事ができなかった。この時私は無心に逆光で白くぼやけたコロッセオへと向かった。
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