2010年7月6日火曜日

オレンジ #34

そのお城は当時ミラノを治めていたスフォルツァ家の居城だった。ちなみに城の建築にはレオナルド・ダ・ヴィンチも参加したと言われているお城。
その場所も人が多く、とても美しかったが、その頃にはすこしづつ慣れてきて、見たときの衝撃が薄くなっているのを感じた。
ドゥオーモ側でミサンガを配っていた黒人グループの仲間だろうか。
このスフォルツァ城にもたくさんの黒人がミサンガを配っていた。この人達のネットワークの凄さに感心していた。
もし万が一ドゥオーモ側で黒人の仲間が揉め事を起こし、喧嘩していたら一目散に駆けつけそうな気がした。それぐらいネットワークが広そうだった。
私は城をぐるっと一周してまた別のところへ行こうと考えていた。
すると堀の部分にたくさんの野良猫がいた。
その野良猫を見ると漫画のように一匹一匹のルックスが違い、それぞれに個性があった。
一匹の猫がパイプの中か何か猫しか入らないような小さな穴に入っていった。
するとその猫がなかなかでてこなくて、別の猫が心配そうに中を覗きに行く。
様子を見に行ったその猫もでてこない。
回りの猫達が心配し始める。みんな慌ただしくなりだした。
さっきまで座っていた猫達も動きだし、何やら慌てている。しかし、それからしばらく待ってもでてこない。一匹の猫がもういいやと言わんばかりに座りだした。
すると他の猫達も徐々に心配せずどうでもよくなっていた。
私はその状況をしばらく観察していた。ちなみにどうでもいい事だがその横では中学生ぐらいのカップルがずっとキスしていちゃついていた。
ヨーロッパに入ってから見慣れた光景だ。
結局中に入っていった2匹の猫はでてこなかった。
猫をみていて時間がたった私は待ち合わせの場所であるドゥオーモへと再び引き返した。
帰りもまたいろんなポスターやグラフィックで立ち止まっては写真を撮ってのんびりドゥオーモへと向かった。

0 件のコメント:

コメントを投稿